「昔見たよ編」です。ロバート・アルトマン監督の1978年製作作品で原題は[A Wedding]。「ウエディング」という所に歴史を感じますね。今なら「ウェディング」でしょうか。
①他に類を見ない大群像劇
②結婚式と披露宴のたった1日で全ての登場人物に起こる大小様々な出来事
③「求愛」のサブストーリー
ロバート・アルトマンの作品の中で1・2を争う面白さで、大好きな作品です。
結婚式という非日常的なイベントで舞い上がる人間たちの滑稽な様を見事、時系列通りに編集した作品。サブストーリーが描かれている時はメインストーリーは勿論、他のサブストーリーも時間が経過しており、新たな展開が始まったりしているのです。その間の展開は観客がそれぞれ勝手に想像し補完します。
邸宅内外で起こる登場人物の数だけある「喜怒哀楽」物語がやがて、結婚式というハイテンションイベントが終わりサブストーリーも収束に向かっていく様は、見ているこちらも祭りが終わってしまう様な寂しいというか、何とも言えない余韻が残ります。
アルトマン映画に欠かせないセリフの多所多発同時進行(演者1のセリフが終わって演者2のセリフが始まるいうのではなく、私達が日常話している感覚に近い)も手馴れたもの。極上の箱庭的群像コメディがこの映画には濃縮に詰まっています。
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